熊先生との在宅診療は月に一度のペースで開始した
熊先生は謎の体調不良で仕事に行けない父をまずは血液検査で異常数値がないかと原因を探ってくださった
父は1日最低一箱はタバコを吸うし、夜は每日ビールを飲む
もしかしたら癌なのでは?と私は疑っていた
だが、癌マーカー検査では癌の疑いのあるような数値は出なかった
そのかわり糖尿病と胃腸に原因がありそうな数値があったので熊先生は、近くの新しい内科に行き、精密検査を受けたほうが良いと父に告げた
私は「すぐに行こう!」と言い、隣にいた母も頷いた
熊先生はダメ押しで「新しい良い病院ですよ。先生も良く知ってます。すぐに紹介状を書きますよ。」と言ってくださった。
クリニックに初めて相談に行ってから、ここまで来るのに半年も過ぎていた。
現役の優秀な医師に面と向かって病院にいけと言われている。父も行かなければと思うはず…!!
…だが父は何食わぬ顔で
「考えておきます」
とだけ言い放った!!
ここまで来ての他人事のような一言に、さすがの熊先生も呆れ顔だった。看護師さんも苦笑いだった。
私も母も肩を落とした。
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